1. 導入事例
  2. AI、自然言語、UX/UI、リサーチ、アプリ開発 etc. 専門特化した人材を評価し、見極めるテクノロジスペシャリスト採用。ワークスアプリケーションズの技術選考の裏側と、採用担当の頭の中《 後編 》

AI、自然言語、UX/UI、リサーチ、アプリ開発 etc. 専門特化した人材を評価し、見極めるテクノロジスペシャリスト採用。ワークスアプリケーションズの技術選考の裏側と、採用担当の頭の中《 後編 》

クライアント:株式会社ワークスアプリケーションズ 様
導入目的:新卒エンジニアの採用
導入サービス:codecheck

インタビューする企業

株式会社ワークスアプリケーションズ
 
リクルーティングDiv. テクノロジスペシャリスト採用責任者
森 康真 様
 
Advanced Technology and Engineering Div. Research Dept.
Education Grp. Manager
宮下 明弘 様

取り扱うプロダクトが時代とともに進化することで、組織の在り方や採用ターゲットも変化していきます。こうした変化に伴う新たな挑戦、成功と失敗が繰り返されるのもIT企業の宿命であり、支える立場の人事の在り方も、あらゆる企業で見直されてきています。

連結5,000人を超えるワークスアプリケーションズが、AIの実用化によりドラスティックにプロダクトを進化したことに合わせて、採用や組織の在り方をどう変革させようとしたのか。

規模からしても容易なプロジェクトではなかったことが伺い知れますが、前編ではこれまでの採用手法から進化させたこと、codecheckを活用したコース別採用の導入背景について、森さんと宮下さんに語っていただきました

後編では、さらなるワークスアプリケーションズのエンジニア採用への考え方について、具体的にお伺いしました。

ワークスアプリケーションズさんでは、オリジナルの課題を作成されていますが、作成にあたって意識されたことを教えてください

宮下:それぞれのコースに応じて、求める人材を適正に評価できるような課題作りを意識しています。たとえば、リサーチコースに関しては、コードレビューをカバーできるような課題の設定、採点方法を取り入れています。
そこには、弊社のプロダクトでは保守性が重要視されることが一つの特長なので、きちんと構造理解ができているかや設計思想を見たいという意図があります。一方、アプリケーション開発コースに関しては、課題自体の難度をかなり高く設定しています。

この背景としては、あらゆるお客様のニーズを想定して機能開発を行うパッケージソフトウェアならではで、細心の注意を払ってプログラムを組めるか、あらゆるテストケースを自分で考えられるかという視野の広さなどを見ていますね。

codecheckを活用してコース別選考を実際に運用されてみて、効果はどのように感じられていますか?

森:専門的な領域に特化した方を採用していくということにおいて、非常に効果があるなと感じています。必要な人材を正しく評価、見極めることができる仕組みがあるのが、codecheckだと思います。

たとえば、インフラやセキュリティに関心がある方には、それに関連する部門の社員自らが選考を行って、能力を最大限に発揮して活躍してもらうのが良いと思います。そのやり方を継続できると、現場社員自らが新しいメンバーを採用したい、との意識醸成を図ることができますし、学生の方にとっても、より具体的に自分の経験や能力がいかに優れているかをアピールしていただく機会を提供できるようになります。

コンピューターサイエンスの領域が顕著で、AIであればアルゴリズムを作れるかや、データ分析をするにあたって必要なマシンラーニングや計算理論等の研究成果を深堀りできるようになることで、よりお互いの理解が進むようになったと思います。

宮下: 採用と組織をどちらから変えるのが良いかは、いろいろな企業の人事の課題だと思いますが、今回の採用フロー変更は大きな改革でしたし、よい方向に舵を切れたなと思っています。また、同じタイミングで、自然言語処理の研究所を徳島で立ち上げたこともあり、新たに募集を始めました。このワークス徳島人工知能NLP研究所は、NLPの第一人者である奈良先端技術大学院大学の松本裕治先生を技術顧問として招聘していることもあり、実際に自然言語処理に携わっている学生の方から多くの応募をいただいたんですが、滞りなく選考を進めることができましたね。

森:そうですね。学生一人ひとりのキャラクターがとても見える化してきたというところがありますね。非常にレベルの高い方、専門性の高い方が選考にきていただけるようになったことで、一部の領域では採用難度が上がったというのは嬉しい悩みです(笑)。
これまで逆求人イベントなどで、「ものづくりをしてきました」というエンジニア学生にこちらから接触していくケースは多くあったのですが、「研究室で地道に研究開発しています」という方に能動的に応募いただくケースが増えたことが、成果を物語っています。

今回の採用フローの変更は、経営に直結する重大な意思決定だったと思うのですが、こうした手法の変更は採用現場からのエスカレーションによって改革されたのでしょうか。

森:問題意識をもった現場が集まり、経営側に提案して実現されました。ビジョンはトップが見せるというところもありますが、それを実現する戦略や手法は、現場がボトムアップで実行していくことがほとんどです。
「HUE」の新規開発や海外展開の加速など、それに伴う組織と採用はどう変えるべきか、かなりドラスティックな変更が必要とされることは私も宮下も予測していて、危機意識が一致していたことですごい仲良くなったんですよね(笑)。
こうした志を持った仲間を募って決めていくというスタイルがワークスアプリケーションズの良いところでもあると思います。

 

今でもなお存在している課題などはありますでしょうか。

森:弊社は無限採用という、採用したい方がいれば、たとえそれが南極であろうと、どこにでも会いに行くという考え方を貫いています。それもあって、今では中国やインドなどのアジア地域で優秀なコンピューターサイエンス専攻の方を国内で最も採用できている企業だという自負があります。
中国とインドは人口が多いこともあって採用できる人数は増えています。その質で言うと、たとえば米Googleや米Appleといった企業のオファーを持つ方を、毎年数百名単位で採用しています。
しかし、日本では同じような方を何百という単位では採用できないんですね。これが一つの課題でもあります。そのひとつの要因としては、国内で弊社が求める人材レベルを満たす対象となる母数が少ないということがあると思っています。これについては、もっと日本におけるコンピューターサイエンス専攻の学生の能力を、我々が引き伸ばしていくことで解決できないかと考えています。

ビジネスアプリケーションを最先端技術でつくっている弊社のような企業で求められる、現場で活用できる技術を見据えた上で学生時代から研究に取り組むようになったりと、共同研究の枠組みがこれまで以上に増えていけば、研究に対する意識も高まり、必然的に国内のエンジニアのレベルがあがっていくと思うんです。
国内のコンピューターサイエンス専攻の学生に、我々のような企業を認識してもらえていないということが要因のひとつだと思っているので、自分たちでプランニングしたプロダクトを世の中に出せることの面白さを訴求することで、もっとリーチしていきたいと思っています。

その上で、これから挑戦していきたいことはありますか?

森:まだ企画中の段階ですが、大学と企業が連携して、一人ひとりの能力を伸ばしていけるような環境づくりをしていきたいと思っています。この連携が強くなることで、学生の方も社会に出たらどのようなスキルが身につけるべきかが具体的に分かっていくと思うんです。
その橋渡しをするような企画をしていきたいなと思っています。アジアでも負けないエンジニアを日本から輩出していくことに寄与したいですね。

BtoBの企業だと、なかなかサービスや企業の良さや強みを伝えづらいところがあると思いますが、今後エンジニアの方にどのようなとことろ伝えていきたいですか?

宮下:我々のようなBtoBの企業はPRをしてもBtoCの企業に比べてぱっと目に留まらないんですよね。たとえば大規模な合同説明会では、隣が大手企業でそちらにばかり人が集まったりするので、格差を感じてしまったりするのですが(笑)。
ただ、私たちが伝えるべきことはシンプルで、エンジニアの能力をちゃんとワークスアプリケーションズは評価するんですよ、ということですね。
ちゃんと大学で学んできたこと、コンピューターサイエンスのスキルもそうですし、一般的に大学で学ぶような教養でも必ずいきてきます。私自身は、大学でコンピューターサイエンスの学位は取得していないですが、大学時代に身につけた研究の進め方などは、今の仕事でとても役に立っています。
こうしたことを広く知らせていきたいですね。

森:逆に私たちの反省としては、ビジネスアプリケーションをつくることが、めちゃくちゃ面白いということをこれまで学生の方に全然伝えられていなかったことです。
BtoBだと、「サービスを使う人が少ないんじゃないですか?」と言われることもあるのですが、私が新卒入社したSAPでは、最終的な利用ユーザーを全世界で10億人と設定していたんですね。働いている人のほとんどが使うものということを想定している訳です。

それはワークスアプリケーションズにおいても同じで、何十億人に使われる潜在的な可能性があるものなので、とても面白いと思います。

また、Webサービス業界においては、データがあるところに仕事が生まれます。他社が持っていないユニークで大量のデータを持っている企業であれば、それをベースにした機能開発業務やデータサイエンティスト業務ができるので、他社にできない面白みって絶対あるんですよね。すなわち、どれだけ他社が持っていないデータを持つことができるかが、この業界において生命線となるのです。

企業が日々の業務を行うことで生まれる「ビジネスデータ」はGoogleやFacebook、AmazonといったWebサービスの巨人たちですら持っていません。それらを扱う会社はシステムアーキテクト上、現在弊社しかないんです。我々は創業期から純パッケージソフトウェアを提供してきました。すべてのお客様の業務プロセスを標準の機能とテーブル構造で管理する構成です。「HUE」はこれを全てクラウドに移行しました。もちろん我々が機密性の高いお客様のビジネスデータをそのまま参照することはありませんが、マシンラーニングや自然言語処理を組み込んだアルゴリズムがそれらのデータを処理して、ユーザーにとってメリットのある機能を提供することが可能になります。GoogleのエンジニアがGmailのひとつひとつのメールを見ることは決してありませんが、アルゴリズムがメール文面をテキストマイニングしてスケジューラー機能や広告機能に連動させるのと仕組みとしては同じです。

この準備がすでにワークスアプリケーションズではできていて、他社では絶対に扱えないような機密性の高いデータを活用したプロダクトを作るのはとても面白いと思っています。
こうしたほかの会社ではできない、ワクワクした未来を提示していきたいですね。

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